骨格のゆがみ

骨盤のイラスト

骨格のゆがみについて

骨盤のイラスト

骨格のゆがみ

骨格のゆがみのはじまり

あなたは、骨格のゆがみのはじまりを知っていますか?

実は、骨格のゆがみは胎児の頃(生まれる前)にでき始めます。人の体は、母親のお腹の中にいるときにすでに最初のゆがみができ始めるのです。

この最初のゆがみはどのようにしてできるのか?それは、母親のお腹の中でどのような体勢で過ごしたかによって決まると言われています。

胎児の頃は基本的に頭を下にして子宮の中で過ごすことになります(逆子を除く)。そのときに、どちらの前頭部(おでこ)を下にして過ごしていたかによって骨格のゆがみのパターンが決まってくるという説があります。

生まれたばかりの新生児(赤ちゃん)をイメージしてみてください。新生児の頃は、頭蓋骨が未発達で柔らかく、それぞれの骨同士が癒合していないため、大泉門・小泉門と呼ばれる隙間すら空いています。

子供の頭蓋骨

画像:正常な新生児の頭蓋骨縫合

一般社団法人日本形成外科学会 頭蓋骨早期癒合症(頭蓋縫合早期癒合症|日本形成外科学会 (jsprs.or.jp))から引用

つまり、胎児期、新生児期の頭蓋骨は柔らかく、外部からの刺激によって容易に変形します。

もし、胎児期の頃に左の前頭部(おでこ)を下にして過ごしていれば、左の前頭部が凹んできます。そして、右の前頭部(おでこ)と左の後頭部が出っ張ってきて、下図の赤点線を長軸とした楕円形の変形となります。

胎児期の頭蓋骨の変形パターン

これが人生で最初のゆがみとなります。この頭蓋骨変形を呈して生まれた赤ちゃんは、右の後頭部が凹み、左の後頭部が出っ張っているため、仰向けで寝た際に右ばかり向くようになります。結果的にこのゆがみが定着していくのです。

世間的には骨盤のゆがみに注目が行きがちですが、ゆがみのはじまりは頭蓋骨なのです。

骨盤のゆがみ

頭蓋骨のゆがみに連動して、骨盤のゆがみが形成されます。

その理由は頭蓋骨と骨盤は「硬膜」と呼ばれる膜組織によって繋がっているからです。そのため、頭蓋骨のゆがみによって、硬膜の緊張の不均衡が生じ、硬膜のねじれ、仙骨(骨盤の中央にある骨)にゆがみが生じます。

頭蓋仙骨系とゆがみの関係を表す絵

頭蓋骨と骨盤の繋がりを「頭蓋仙骨系」と呼びます。頭蓋仙骨系を熟知していれば、頭のゆがみのパターンを見ただけで全身のゆがみのパターンも見えてきます。

全身のゆがみはあなたが何もしなくても、このように形成されていきます。

筋緊張のバランスが変化する

つまり、生まれたときには大なり小なりすべての人にゆがみがあります。そのゆがみのパターンによって、全身の筋緊張が変化していきます。つまりゆがみによって筋肉が引っ張られる場所と縮む場所が出てくるということです。

ゆがみに伴う筋緊張のアンバランス

この図は、胎児期に左の前頭部(おでこ)を下にして過ごした場合の筋緊張のアンバランスを示したものです。初期の頭蓋骨のゆがみは、このように全身の筋肉のアンバランスへと波及していきます。

もちろん、これがすべてのゆがみではありません。出生後、さまざまなイベントによってゆがみは形成されます。骨格のゆがみが必ず「悪」であるということではありませんが、不調の起因となるゆがみも存在するのも事実です。ゆがみの程度によっては、血管や神経の経路に支障をきたす場合があるからです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人