腰椎椎間板ヘルニアってなに?

腰椎椎間板ヘルニアは、背骨と背骨の間でクッションの役割をしている「椎間板」がつぶれて飛び出し、周辺の神経が圧迫されることで起こります。一般的には、腰痛、坐骨神経痛(詳しくはこちらを参照)を伴うことが有名です。

👇椎間板が飛び出すことによって神経を圧迫している様子です👇

「ヘルニア=腰痛」ではない!

実は、ヘルニアがあるからといって、必ずしも痛みが起こるわけではありません。その証拠に、MRIでは明らかなヘルニアが認められるのに、まったく痛みがない人も大勢います。これを「無症候性ヘルニア」といいます。一方で、MRIではまったく異常が見つからないのに、腰痛や坐骨神経痛に悩んでいる人がいるのも事実です。つまり、「椎間板ヘルニア=腰痛」ではないということです。
このことから、MRIなどの画像所見と痛みは必ずしも一致しないということが分かります。

MRIだけでは不十分!

腰痛の原因を知りたい人にとって、MRIなどの画像診断はわかりやすく、説得力のある証拠です。腰痛があって、MRIで椎間板ヘルニアが見つかれば、当然のように「腰痛の原因はヘルニアだ!」と思い込んでしまいます。病院の医師ですらそうなのですから、患者さんはなおさらです。しかし、前述した通り、画像所見と痛みは必ずしも一致するとは限りません。目で見える変形だけで腰痛を説明できるわけではないということです。
というわけで、椎間板ヘルニアの診断はMRIだけでは不十分です。もちろん、画像所見は診断のためのひとつの材料であることは間違えありません。しかし、MRIだけで「腰痛の原因はヘルニアだ!」と決めつけてしまうのは良くありません。

もし、あなたが腰痛や坐骨神経痛で悩んでいて、MRIだけで「椎間板ヘルニアが原因だ!」と診断されているのであれば、まずは、本当にヘルニアからくる痛みなのか、再度疑ってみることからはじめる必要があります。

本当にヘルニアですか?

当整体院には、整形外科で「椎間板ヘルニア」と診断された経験のある方が多く来院されます。そのほとんどの方が、MRI、画像所見のみでヘルニアが原因であると診断されているのです。まずは、原点に帰り、「本当にヘルニアが原因なのか?」ということから考えなくてはなりません。
実は、椎間板ヘルニアの90%は、ほうっておいても自然に治ります。ヘルニアによって神経が圧迫されても免疫細胞のひとつであるマクロファージが、ヘルニアを異物と見なして、貪食してくれるからです。通常であれば、椎間板ヘルニアは3ヶ月以内に消失します。もしあなたの腰痛、坐骨神経痛が3ヶ月以上持続しているのであれば、原因はヘルニアではない可能性が高いということになります。

※なかには、「ヘルニアの9割は誤診である」と訴える医師もいるほどです。詳しくは👉「神の手を持つ」腰痛の名医が断言! 椎間板ヘルニアの9割は「誤診」です(現代ビジネス編集部) | 現代ビジネス | 講談社(1/4) (ismedia.jp)

正しい診断のために…

MRIより、問診と検査が重要!

当整体院では、過去に椎間板ヘルニアと診断された方でも、始めからヘルニアと決めつけることはしません。改めて、問診と検査を行い腰痛・坐骨神経痛の原因を特定していきます。
問診では、
✔痛みの範囲
✔痛みの持続期間
✔痛みのきっかけ
✔痛みを悪化させる要因
✔痛みを緩和させる要因
など詳しく分析していきます。
検査では、
✔座位の姿勢
✔立位の姿勢
✔腰の可動域
✔痛みに関わる動き
✔筋力
など詳しく検査していきます。
過去にヘルニアと診断された方でも、原因が腰にないケースも少なくありません。
なにも腰痛を引き起こすのは腰だけではありません。骨盤や股関節の障害によっても腰痛や坐骨神経痛が起こることがあります。

腰椎椎間板ヘルニアの原因

悪い姿勢

 椎間板が潰れてヘルニアを発症する原因として、「悪い姿勢」があります。特に、完全にリラックスした腰を丸めた姿勢で長時間座ると、腰の椎間板に大きなストレスがかかります。例えば、長時間のデスクワークや長距離の運転などは腰の椎間板に大きなストレスがかかるため、椎間板ヘルニアになるリスクが高まります。

前かがみの動作

 椎間板が損傷してしまう2つ目の原因は、「前かがみの動作」です。腰を曲げる動作は、椎間板に大きなストレスがかかります。例えば、重い荷物を持ち上げる動作、中腰での作業、介護の仕事など、普段から前かがみの動作が多いと、腰に蓄積したストレスによって椎間板が損傷します。前かがみの動作が多い人も椎間板ヘルニアのリスクが高くなります。

腰椎椎間板ヘルニアの症状

腰椎椎間板ヘルニアは、腰痛だけでなく神経障害に伴う様々な症状を引き起こします。症状は特に下半身に現れます。

腰痛

 椎間板の損傷に伴う腰痛を引き起こす場合があります。しかし、腰の病気だからといって必ずしも腰痛があるとは限りません。腰痛が全くない椎間板ヘルニアもあります。

坐骨神経痛

 椎間板が損傷することで、腰で神経の圧迫が生じます。それによって、お尻、太もも、ふくらはぎ、足の裏、つま先にかけて痛みやしびれが出ることがあります。痛みのしびれの範囲は人によって様々です。

筋力低下

 椎間板の損傷で神経が圧迫されると、足に筋力低下が起こります。歩くときに足が上がりにくくなったり、よくつまづくようになったりすることがあります。

麻痺

 重度の椎間板ヘルニアになると、自分の意思で足を動かすことができない麻痺が起こることがあります。麻痺が出た場合、手術が必要になります。

膀胱直腸障害

 重度の椎間板ヘルニアになると、排尿、排便がうまくコントロールできなくなります。これは、神経の圧迫によって、排尿、排便に関わる筋肉が麻痺してしまったことを意味します。膀胱直腸障害が出た場合、至急手術が必要になります。

腰椎椎間板ヘルニアの対処法

 原則的に腰椎椎間板ヘルニアは、自分でなんとかしようとするよりも専門家に相談すべきです。最近では、動画サイトやSNSで、『椎間板ヘルニア 自分で治す方法』とか『1分で椎間板ヘルニアを治す方法』とか色々な情報が飛び交っていますが、無理をせず必ず専門家に相談することをおすすめします。その理由は、神経の圧迫によって麻痺や膀胱直腸障害が出てしまった場合、選択肢は手術しかなくなるからです。

腰椎椎間板ヘルニアで気をつけること

腰椎椎間板ヘルニアになってしまった場合、普段の生活のなかで気をつけることがいくつかあります。
✔ぎっくり腰になったらできるだけ座るのを避け、座る時間を減らしてください。
✔座る際は、堅くて座面の高い椅子を選んで座るようにしてください。座面の低い椅子は腰が曲がり腰痛を悪化させるリスクがあります。
✔床に足を伸ばして座る姿勢を避けてください。お風呂に入るときも同様です。
✔座った状態から立ち上がるときは、腰を曲げずに両足を伸ばしながら立ち上がるようにしてください。
✔車の運転をできるだけ避けてください。
✔物を持ち上げる動作を避けてください。
✔どうしても荷物を持つ必要がある場合でも、15kg以上のものは避けるべきです。
✔寝るときは低反発マットレスを避け、堅いしっかりとした寝具が理想です。
✔寝た体勢から起き上がるときも、腰を曲げずに両手でベッドを押しながら体を起こしてください。
✔咳やクシャミをするときは、立ち上がり上半身を後ろに反りながら行うようにしてください。腰を曲げながら咳やクシャミをすることで、腰痛が悪化する可能性があります。
✔常に腰を伸ばした姿勢を心がけてください。

腰椎椎間板ヘルニアって治るの?

前述した通り、椎間板ヘルニアの90%は、ほうっておいても自然に治ります。ヘルニアによって神経が圧迫されても免疫細胞のひとつであるマクロファージが、ヘルニアを異物と見なして、貪食してくれるからです。通常であれば、椎間板ヘルニアは3ヶ月以内に消失します。もしあなたの腰痛、坐骨神経痛が3ヶ月以上持続しているのであれば、原因はヘルニアではない可能性が高いということになります。